こんなお悩みにお答えします。
記事の内容
- C言語とC++のコンパイラとMinGWの関係を解説
- MinGWのインストール方法
この記事を実践することでC言語とC++のコンパイラのインストールとコンパイルができるようになります。
コンパイル・コンパイラとは
私たちが書いたプログラムコードをコンピュータが理解できるように書き換える操作のことです。コンパイルするためのソフトウェアをコンパイラといいます。
WindowsへのC言語・C++用コンパイラ導入方法【MinGW】
WindowsパソコンへC言語やC++のコンパイラを導入する方法はいくつかありますが、この記事ではMinGWを使った導入方法について解説します。
まずMinGWとは何かについて解説した後、MinGWの導入方法について以下の3段階に分けて説明します。
- MinGWのインストール
- PATHの設定
- 動作確認
MinGWとは?
MinGWはC言語やC++などの開発に必要な最小限の環境を作るためのソフトウェアのセットです。
C言語とC++のコンパイラにはgccとg++があります。MinGWはgccとg++をWindows上で使えるようにしてくれます。その上、無料で利用でき、誰でも簡単にインストールできます。
①MinGWのインストール
step
1インストーラのダウンロード
以下のリンクにアクセスし、「Download」をクリックすると「mingw-w64-install.exe」が自動的でダウンロードされます。
MinGW-w64 - for 32 and 64 bit Windows
step
2インストーラの実行
「mingw-w64-install.exe」を実行します。
「この不明な発行源からのアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と出たら「はい」を押します。
以下の画面が出るので「Next>」をクリックします。
step
3設定変更
64bit版のパソコンの場合は「Architecture」欄を「x86_64」にします。「Exception」欄は「seh」に自動で変わります。32bit版の場合は「i686」のままOKです。最後に「Next>」をクリックします。
step
4インストール
インストール先フォルダを選択します。特にこだわりがなければ変更せずに「Next>」をクリックします。
自動でインストールが開始されます。インストールが終わったら再び「Next>」を押してインストールを完了です。インストーラのウィンドウは閉じてしまって大丈夫です。
「The file has been downloaded incorrectly!」という警告が出てインストールに失敗した場合の対処方法はこちら。
②PATHの設定
PATH(パス)の設定とは
実行したいファイルがある場所をパソコンに登録することを「PATHを設定する」または「PATHを通す」と言います。
PATHを通していないと例えばgccコンパイラ「gcc.exe」を実行する時は「C:\Program Files\mingw64\bin」というように「gcc.exe」が保存してある場所のアドレスも指定しなくてはいけません。PATHを通すとファイル名の「gcc.exe」を指定するだけで実行できるようになります。
MinGWのPATHの設定方法は以下です。
スタートボタン右の検索窓に「kannkyou」と打ちます。出てきた「環境変数を編集」をクリックします。
「○○のユーザー環境変数」欄の「Path」を選択して「編集」をクリックします。
「Path」項目がない場合は「新規」ボタンから「Path」という項目を作ります。
「○○のユーザー環境変数」欄では今パソコンにログインしているユーザー向けのPATHを変更できます。全ユーザー向けのPATHを変更したい場合は「システム環境変数」欄にPATHを追加してください。
こちらの画面が開くので「新規」をクリックします。すると新たにPATHを追加できるようになるので「C:\Program Files\mingw-w64\x86_64-8.1.0-posix-seh-rt_v6-rev0\mingw64\bin」と入力してEnterキーを押します。
PATHには「gcc.exe」が保存してあるフォルダのアドレスを入力します。手動インストールした場合やデフォルトから保存場所を変えたときは適宜PATHを変えてください。
できたら「OK」を押します。残ったウィンドウも「OK」を押して閉じます。
最後にパソコンを再起動します。
③動作確認
最後にコンパイラが正常にインストールできているかの確認を行います。
スタートボタン右の検索窓に「cmd」を入力してEnterキーを押します。
コマンドプロンプトが起動するので「gcc -v」と打ってEnterキーを押してください。以下のようにgccのバージョンが出ればMinGWとPATHの設定は成功です。
インストールできなかった場合の対処法
稀に以下の画面が出てインストールに失敗することがあります。
この場合はインストーラに頼らず自力で必要なファイルを持ってくるしかなさそうです。以下ではその方法を解説します。
step
1必要なファイルのダウンロード
以下のリンクにアクセスし、「MinGW-W64 GCC-8.1.0」欄までスクロールします。64bitパソコンの場合は「x86_64-posix-seh」を、32bitパソコンの場合は「i686-posix-dwarf」をクリックします。※クリック後自動でダウンロードが始まります。
MinGW-w64 - for 32 and 64 bit Windows Files
こちらの画面に移り、5秒後に「x86_64-8.1.0-release-posix-seh-rt_v6-rev0.7z」(64bitパソコンの場合)が自動でダウンロードされます。
step
2ファイルを7zipで展開
ダウンロードしたファイルは7zip形式で圧縮してあります。解凍には7zipのソフトウェアが必要なので入っていない方はインストールします。
ダウンロードフォルダに移動し、Step1でダウンロードしたファイル上で右クリックします。「7zip」、「ここに展開」の順に選択します。
step
3展開したファイルを移動
ダウンロードフォルダ内に「mingw64」というフォルダが作られるので、これをCドライブの「Program Files」フォルダにコピペします。
できたらPATHの設定から再開します。
まとめ:C言語・C++のコンパイラ導入完了!
これでC言語とC++のコンパイラの導入が完了しました!もうコマンドプロンプト上でコンパイルできます。
コードはメモ帳でも書けますが、Visual Studio Codeを使うとコードが色分けされたりとより書きやすくなります。利用は無料です。インストール方法は以下で解説していますのでよろしければどうぞ。
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